城田行政書士事務所

業務案内遺言についての基礎知識遺言証書作成・身分関係

遺言証書は作った方がいいでしょうか?

やはり、作成をお薦めします。
基本的に、遺言証書がない場合遺産は法定分割が行われますが、もめることも考えられます。
遺言証書で遺産の分け方を示しておけば、争いが生じるリスクが減ると思われます。

遺言について

遺言とは、簡単に言えば遺言者(遺言をする方)が生前に自由に自分の築き上げてきた財産等を処分する意思表示です。
死後に効力が生じるということから、この遺言は一定の方式に従わなければならない要式行為とされており、専門家のアドバイスが必要と思われます。

この遺言には、生前直接話せなかったことなどを残すことも出来ます。

遺言を残される方は年々増えており、日本公証人連合会の調査によると、平成29年の遺言公正証書の作成件数は110,191件で、ここ10年の間に3万件以上増加しているようです。

遺言証書作成にご興味のある方は、ぜひご相談ください。

遺言の効用

遺言は、遺言者の意思を遺族に伝えることができ、また、法的効果が発生する事項もあります。したがって、自分の死後に相続をめぐるトラブルが起きるリスクを小さくしたいと考えるのであれば、遺言証書の作成は有効ではないでしょうか。

例えば

  • ご夫婦の間に子供がおらず、配偶者(妻/夫)に全財産を残したい場合
  • 再婚をし、先妻の子と後妻がいる場合
  • ご家庭が不和の場合
  • 相続人以外の方(例えば、内縁の妻など)に財産を与えたい場合
  • 認知したい子がいる場合
  • 事業承継などの場面で、ある相続人に対して法定相続分以上に財産を与えたい場合
  • 各相続人ごとに承継させたい財産を具体的に指定したいとき

などです。

遺言執行者について

「遺言執行者は、相続人の代理人とみなす」(民法1015条)とされています。
遺言内容の実現に当たり、遺言執行者は不要な場合もありますが、遺言執行者があるほうが、執行行為がスムーズに行われたり、権利侵害があった場合などにも効果があると思われます。
遺言執行者は遺言で指定することが出来ます。

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遺言の種類

遺言には大きく「普通方式」と「特別方式」の2種類があります。そして、「普通方式」の遺言は平常時になされ、「特別方式」の遺言は死期が迫ったときになされる例外的な遺言になります。

「普通方式」の遺言は3種類あり、それぞれの特徴は以下の通りになります。

自筆証書遺言(民法968条)

作成者
本人
証人
不要
保管方法
本人
検認手続きの要否
必要
遺言の秘密性
保てる
遺言が発見されないリスク
高い
偽造・隠滅のおそれ
高い

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公正証書遺言(民法969条)

作成者
公証人
証人
必要
保管方法
原本を公証人
検認手続きの要否
不要
遺言の秘密性
十分には保てない
遺言が発見されないリスク
低い
偽造・隠滅のおそれ
低い

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秘密証書遺言(民法970条)

作成者
本人
証人
不要
保管方法
本人
検認手続きの要否
必要
遺言の秘密性
保てる
遺言が発見されないリスク
高い
偽造・隠滅のおそれ
高い

詳しくはこちら

遺言で出来ること

遺言は、要式を守っていればいかなる内容であっても構いません。
上で述べたように、遺言をするに至った心情など、生前直接話せなかったことなどを残すことも可能です。しかし、法的に意味を持つ事項、すなわち、法律的に強制力を持つ事項は限定的に規定されています。遺言が法的強制力を持つ事項は、おおよそ、以下の通りです。

相続に関する事項

  • 推定相続人廃除とその取消し
  • 相続分の指定又は指定の委託
  • 特別受益者の相続分に関する指定
  • 遺産分割方法の指定又はその委託
  • 遺産分割の禁止
  • 共同相続人間の担保責任の定め
  • 遺贈の減殺方法の指定

財産処分に関する事項

  • 包括遺贈及び特定遺贈
  • 一般財団法人の設立
  • 信託の設定

身分に関する事項

  • 認知
  • 未成年後見人の指定、未成年後見監督人の指定

遺言執行に関する事項

  • 遺言執行者の指定又はその委託

その他

  • 祭祀承継者の指定

遺留分には注意が必要

遺留分とは、一定の相続人のために法律上必ず留保されなければならない相続財産の一定割合をいいます。

  • 遺留分権利者、つまり遺留分を主張できる相続人は、兄弟姉妹を除く法定相続人、すなわち配偶者、子、直系尊属(父・母)です。
  • 遺留分の率は、直系尊属(父・母)のみが相続人であるときは被相続人(亡くなった方)の財産の3分の1で、その他の場合は被相続人(亡くなった方)の財産の2分の1です。

また、遺留分は家庭裁判所の許可を得て、その放棄が出来ます。
ただし、生前に遺留分を放棄したとしても、それは遺留分に関する権利を放棄しただけであってその他の権利まで喪失したことにはなりません。

よって、例えば、遺留分を放棄した遺留分権利者に財産を一切残さないようにするためには、被相続人(亡くなった方)は、その遺留分権利者の相続分をゼロにする旨の遺言を作成する必要があると思われます。

以上のように、遺留分というものが定まっているので、遺言を作成するにあたっては注意が必要です。

相続人 配偶者 直系卑属 直系尊属
単独相続の場合 1/2 1/2 1/3
配偶者と共同相続の場合 --- 1/2 1/2

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